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受験生へのメール、2%しか届かないケースが…神奈川・公立高の出願トラブル、報告書から見えた驚きの実態 2024年8月3日 07時27分
今年の神奈川県内公立高校入学者の共通選抜(入試)オンライン出願でトラブルが相次いだ問題を巡り、 受験を予定する生徒へのメール送信の成功率が日や時間帯によって2~3%台にとどまっていたことが分かった。 県から事業を受託した「システム研究所」(福井市)が3月、県教育委員会に提出した報告書を、 本紙が情報公開請求して入手した。 手続きが滞った入学料の支払日には、サーバーの中央演算処理装置(CPU)負荷がほぼ100%になっていたことも判明した。(志村彰太) 報告書によると、メール送信の不具合は1月9~19日と、24~25日の2度にわたって発生。 そのうち、10日は生徒が登録したGメールに2万3685通を送信したが、成功したのは約800通(3.38%)だけだった。 送信できたメールも、届くまでに十数時間を要したケースがあった。 24日は午前11時台に送信したメール186通に対し、正常に送られたのは4通(2.15%)だった。 合格発表があった2月28日午前9時ごろは、サーバーのCPU負荷が99・7%になった。 同時に始まった入学料支払いでは、一時的に専用ページへのアクセスが集中し、手続きが完了しないトラブルが194件発生した。
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事業者は報告書で、再発防止策を明記。ショートメッセージサービス(SMS)を利用してシステム側からのメール送信数を減らすことや、県が普段から使っているドメインを共通選抜でも活用することなどを挙げた。あわせて、県側には合格発表と入学料支払いのタイミングをずらすことなどを求めた。 報告書の提出を受け、県教委は6月の県議会文教常任委員会に再発防止策を提示。サーバーの増強やシステム改修に1600万円の追加費用がかかると説明している。 【関連記事】公立高校のオンライン出願、システム改修へ 神奈川県教委、続出したトラブルへの対応策を報告